移籍市場 ヨーロッパサッカー観戦

移籍

ヨーロッパサッカーは夏と、冬の2回、移籍市場が開きます。新シーズン開幕前から開幕直後までの夏の移籍市場では、前シーズンの反省を生かし、新シーズンの戦力補強を行うため、大型の移籍が行われることも多く、もっともサッカーファンを熱くさせる移籍市場となります。過去最高の約288億円で、ネイマールがバルセロナからPSGへ移籍したのも昨年の夏の時期でした。大体移籍金の過去最高記録を塗り替えるのはこの夏の移籍市場となっています。

それに比べると、すでにシーズンの半分が終っている冬の移籍市場では必要なポジションをピンポイントで補強するチームが多くなります。残り試合数が少なくなる時期になると、どのチームも選手を放出したくないため、移籍金がさらに上がる傾向にあり、大型の移籍が起きづらいと言えます。しかし、最近では冬の移籍市場でもある程度大きな動きがあるリーグもあります。特に、大きな放映料をバックに持つ、イングランドのプレミアリーグはその傾向が強く表れています。今シーズンも、アーセナルとマンチェスターユナイテッドの間で、アレクシス・サンチェスとヘンリク・ムヒタリアンのトレードが実現しました。サンチェスは昨シーズンアーセナル内の得点王でしたし、シーズン途中までチームを引っ張る活躍をしていただけに驚きのトレードでした。また、アーセナルはさらにドイツのドルトムントからエースのオーバメヤンをクラブ史上最高額の約86億円で獲得しました。オーバメヤン程の大物が冬の移籍市場で移籍を実現させるのも、プレミアリーグの豊富な資金によるものです。

移籍市場でも、もっとも盛り上がるのが、デッドラインと呼ばれる、移籍最終日です。これまでも最終日に大型の移籍が実現したり、土壇場でなくなったりしてきました。マンチェスターユナイテッドの守護神、ダビド・デ・ヘアの事件は記憶に新しいものです。レアルマドリードへの移籍が確実視されていましたが、移籍最終日に、書類の不備で結局実現しなかったのです。

移籍市場に注目をしたサッカーの見かたもヨーロッパサッカーの楽しみの一つと言えるでしょう。

切っても切り離せない サッカーと移籍

ベンチの選手

サッカー、とりわけヨーロッパサッカーでは、移籍もサッカー観戦の醍醐味となっています。他のスポーツと比べても、サッカーは移籍が多いですし、大きく報道されることが多いです。では、なぜサッカーでは、移籍がこんなにも多いのでしょうか。

まず、サッカー選手にとって、現在のチームよりも大きなチーム、強いチームに移籍することが自分自身の価値を高めるからでしょう。いわゆる市場価値というものです。その価値をうまく高めていくために、ステップアップのための移籍が重要になります。

次に、チームにとっても移籍は重要です。最近のサッカー選手は高給な選手が多く、チームの収支バランスを保つためにも、余剰戦力は放出する必要があります。また、勝てないチームには、サポーターからの補強してほしいという大きな声がさらに移籍を後押ししています。

最後に、代理人の存在です。彼らは自分の契約している選手の価値を高めることに必死です。自分の選手が高く売れれば、当然自分にも大きな見返りがあるからです。いつの日からか、サッカーの移籍市場は代理人が牛耳るようになってしまいました。ここ最近の移籍金高騰もその影響が大きく出ています。22年間、イングランドプレミアリーグのアーセナルで指揮を執ってきたア―セン・ベンゲルはこの状況に対して警鐘を鳴らしています。しかし、プレミアリーグは世界でも有数の人気リーグです。放映料が大きく、その放映料を活かして、ここ数年では他のリーグよりも多くの移籍金が動いています。リーグ全体で考えても、有名選手が移籍して来てくれることは、さらなる人気につながり、全体に利益をもたらします。結局サッカーで移籍が多い一番の原因は、サッカーがマネーゲームになってきてしまっているからかもしれません。